【税理士が解説】役員社宅を経費にする要件と注意点
役員社宅を経費として計上するためには、税務上のルールを厳守する必要があります。
本記事では、役員社宅を経費化する際の要件と注意点について解説します。
役員社宅を経費にするための要件
役員社宅を経費にするためには、以下の3つの要件を満たす必要があります。
要件①一部家賃を役員が負担していること
役員社宅を経費化するためには、役員本人が賃貸料相当額と呼ばれる一定額を会社に支払っている必要があります。
もし、会社が全額を負担してしまうと、その全額が役員の報酬として扱われます。
賃貸料相当額は、一般的には実際の家賃の10%から20%程度になるケースが多いです。
役員が会社に家賃の一部を支払うことで、会社負担分を福利厚生費などの経費として計上できるようになります。
要件②会社が家賃の支払いを行うこと
社宅制度の形式を整えるため、大家や不動産管理会社への家賃支払いは、必ず会社口座から直接行わなければなりません。
役員が1度自分のポケットマネーで支払い、後で会社から精算を受ける形などは、実態として社宅と認められにくくなるため注意が必要です。
要件③法人の名義で契約すること
社宅として認められるためには、賃貸借契約の契約者が法人名義である必要があります。
役員個人の名義で契約している物件の家賃を会社が負担しても、それは単なる手当とみなされます。
すでに個人で契約している物件を社宅にしたい場合は、法人名義への契約変更が必要となります。
役員社宅を経費化する際の注意点
役員社宅を経費化する際の注意点は以下の通りです。
会社の事務的な負担が増える
役員社宅を導入すると、毎月の賃貸料相当額の計算や給与天引きの処理など、経理事務の手間が増加します。
特に賃貸料相当額の算出には、物件の固定資産税評価証明書を取得する必要があるため、毎年の更新作業も発生します。
事務負担が増えることは、事前に把握しておきましょう。
キャッシュフローを圧迫する恐れがある
会社名義で契約を行うため、敷金や礼金、仲介手数料といった初期費用はすべて会社が負担することになります。
これらの支出は1度にまとまった額が必要となるため、会社のキャッシュフローを圧迫しないか、シミュレーションしておくことが重要です。
まとめ
役員社宅は、正しく活用することで会社と役員個人の双方に節税効果をもたらします。
ただし、経費化には、一定の要件をクリアする必要があります。
自身の物件が社宅として認められるか、いくら徴収すべきかを判断する際は、法人税務の実績が豊富な税理士へ相談することをおすすめします。
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- ・東京税理士会
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- 商社での営業を経験後、大手の税理士法人等で資産税を含めた各種税務申告業務及びコンサルティング業務に従事。また、大手金融機関に約2年間出向しており、金融機関の内情にも精通している。