【少額減価償却資産の特例】条件や最新の改正内容など
中小企業や個人事業主の節税対策として、少額減価償却資産の特例は広く活用されている制度のひとつです。
2026年度の税制改正で対象となる金額の上限が引き上げられ、これまで以上に利用しやすくなりました。
本記事では、少額減価償却資産の特例における適用条件や、最新の改正内容などについて解説します。
少額減価償却資産の特例とは
少額減価償却資産の特例とは、一定金額未満の設備や備品を購入した際、その費用の全額を購入した年の経費として一括で計上できる制度です。
通常、パソコンや機械などの高額な固定資産は、国が定めた耐用年数にしたがって数年間に分割して少しずつ経費にする減価償却という処理が必要です。
しかし、この特例を活用すれば購入した年にまとめて経費化できるため、その年の利益を大きく圧縮して税負担を軽減することができます。
利益が出たタイミングで必要な設備投資を行い、税負担を抑えながら事業環境を整えたい経営者の方にとって効果的な制度です。
特例を適用するための条件
少額減価償却資産の特例を利用するためには、おもに以下の条件を満たす必要があります。
- 青色申告を行っている法人または個人事業主であること
- 法人の場合は資本金または出資金が1億円以下であること
- 常時使用する従業員数が400人以下であること
- 取得価額が1資産あたり40万円未満であること
- 1事業年度あたりの適用合計額が300万円以内であること
- 取得した資産をその年のうちに事業の用途で実際に稼働させていること
これらの要件を満たし、確定申告での明細書添付など所定の手続きを行うことで、購入した年に一括で経費計上することが可能になります。
なお、上記の条件に該当していても、貸付目的の資産や大企業の子会社である場合など、適用対象外となるケースもあるため事前の確認が必要です。
2026年度税制改正による変更内容
2026年度の税制改正では、特例の使いやすさと対象範囲の見直しを目的とした複数の変更が行われました。
大きな変更点は、対象となる資産の取得価額の上限が従来の30万円未満から40万円未満へと引き上げられたことです。
また、対象となる企業の要件が見直され、常時使用する従業員数の上限が従来の500人から400人以下へと改められました。
あわせて、制度の適用期限が3年間延長され、2029年3月31日までに取得した資産まで利用できるようになっています。
まとめ
今回は、少額減価償却資産の特例における適用条件や、税制改正による変更点について解説しました。
2026年度の税制改正によって上限額が40万円未満に拡大されたことで、これまで以上に柔軟な経費化が可能になりました。
ただし、基本的な条件を満たしていても、大企業の子会社に該当する場合や貸付用の資産など、対象外となるケースも存在します。
自社が特例の対象から外れていないか、あるいは購入予定の設備が適用できるか判断に迷う場合は、事前に税理士や会計事務所へ相談することをおすすめします。
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- ・東京税理士会
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- 商社での営業を経験後、大手の税理士法人等で資産税を含めた各種税務申告業務及びコンサルティング業務に従事。また、大手金融機関に約2年間出向しており、金融機関の内情にも精通している。